どのマンションの規模って住み心地に影響する?~その2:小規模マンション編~

前回は「大規模マンション」の特徴やメリット・デメリットについてお話ししました。スケールが大きい大規模マンションは、眺望や豪華な共用施設で便利な暮らしができるメリットがあります。

建物の大きさで言うと、かなり小さくなる小規模マンションですが、「大規模」では感じられない特徴があります。大規模と比較しながら、メリット・デメリットについてお話ししていきたいと思います。

◆小規模マンションって?

これくらいが小規模…という定義ははっきり決まっていませんが、100戸以上の戸数を持つ「大規模マンション」に対し、50未満くらいの戸数を持つのが「小規模マンション」と言われるのが一般的です。

●メリット
戸数が少ないので、すぐに顔見知りになり、住民同士の顔をお互いに把握できるメリットがあります。大人や子供関係なく、マンション内で合えば挨拶を交わす光景も見られるでしょう。どんな人が住んでいるかが分かれば、建物内でばったり会っても安心感があるものですよね。何年住んでいても顔を覚えられない…という大規模マンションとは違う点です。

マンションには管理組合が必須ですが、お互いに名前も顔も一致している状態で話し合いもまとまりやすいです。スムーズな運営で活動も活発になりそうですね。

また、ひとつの階の住戸数2~3と少なめ。角部屋の確率も高くなるので、「日当たりの良い部屋でくつろぎたい」という人には嬉しいポイントです。プライバシーの観点から言っても魅力点となるでしょう。ワンフロアに住戸が少ないので、通勤時にエレベーターに住民が集中することもなければ、階数が低ければ上下までの移動がスムーズです。エレベーターという狭い空間で、他の人とあまり会わなくて済むのもいいものですよね。

小規模でそれほど敷地を要しないため、郊外の住宅地に低層で建てるケース、駅チカなど買い物や通勤が特に便利なエリア建てるケースがあります。「利便性の高いところに住みたい」「閑静なエリアで静かに暮らしたい」とライフスタイルに合った物件選びができるでしょう。

●デメリット
限られたスペースや開発が進んでいるエリアに建てられている場合、後から周辺に高い建物が建つケースもあります。現時点で「眺望がいい」という魅力点を謳っている小規模マンションでも、今後、条件が変わり「見晴らしが悪くなる」というケースもあるかもしれません。

そして気になるのが金銭負担面です。少ない戸数で管理組合が運営されるので、管理費や修繕積立金が割高な傾向です。世帯が少ないため運営がスムーズな管理組合ではありますが、人数の少なさから役員の回りが早めのデメリットもあります。

◆まとめ

小規模マンションは世帯数が少ないので住民同士のまとまりもあって、アットホーム感が強い暮らしが期待できるでしょう。「落ち着いた雰囲気でマンション暮らしをしたい」という人には向いているのかもしれません。

ただ、大規模マンションのような豪華な施設は期待できません。

「大規模」と「小規模」のマンションのどちらがいいか…については、個人の考えによってそれぞれ違います。

メリットやデメリットを比較しつつ、暮らしていくうえでどんな点を重視するかをはっきり思い描き、自分の理想に近い選択をしてみてくださいね。